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第23回 ITS世界会議 IBS | IBS Annual Report 研究活動報告2017

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IBS Annual Report 研究活動報告 2017 91

Ⅴ.海外学会参加の概要

*道路・経済社会研究室 研究員 博士(工学) **企画戦略担当部長 博士(工学) 

第23回 ITS世界会議

23rd World Congress on Intelligent Transport Systems, in Melbourne, 2016

萩原剛

 牧村和彦

**

By Go HAGIHARA and Kazuhiko MAKIMURA

1

はじめに

ITS 世界会議 (World Congress on Intelligent Transport Systems)は、欧 州(ERTICO)、 米 州(ITS America)、 ア ジ ア 太 平 洋(ITS Japan)の 世 界 3 地 域の ITS 団体が連携して毎年共同で開催する世界会 議であり、第 23 回会議はオーストラリア・メルボル ンにて 2016 年 10 月 10 日〜 14 日の日程で開催され た1), 2)。本稿ではその概要を報告する。

図-1 メルボルン中心部のトランジットモール

2

第23回ITS世界会議の概要

第 23 回 ITS 世界会議は、英国エコノミスト誌にお いて 6 年連続で Most Liveable City に選ばれた都市 であるオーストラリア・メルボルンの中心部を流れる ヤ ラ 川(Yarra River)沿 い に 立 地 す る Melbourne Convention and Exhibition Centre で 開 催 さ れ、 73 ヶ国から約 1 万 1 千人が参加した。

(1)展示発表

展示発表には 278 の企業・団体が出展し、各国の行 政機関、国際団体等による ITS 関連施策の紹介や、自 動車メーカー、電機機器メーカー、情報関連企業等に よる自社の関連技術の展示等が行われていた。

図-2 第23回ITS世界会議 会場の様子

(2)セッション

セッションは下記の 7 つのトピックに分けて開催さ れた。

1) Challenges and Opportunities of Big Open Data

(ビッグデータ・オープンデータの挑戦と可能性) 2) Smart Cities and New Urban Mobility

(スマートシティと新しい都市のモビリティ) 3) Vehicle and Network Safety

(車両とネットワークの安全性) 4) Environmental Sustainability

(環境的な持続可能性)

5) Automated Vehicles(自動運転)

6) Mobile Applications(モバイルアプリケーション) 7) Future Freight(将来の物流)

多くのセッションでは、「持続可能性」と「スマート シティ」が主要なキーワードとして据えられ、MaaS (Mobility as a Service)、シェアリング、オンディマ

ンド、自動運転等や、これらを融合させた取組等の議 論が数多くなされている印象にあった。

(2)

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Ⅴ.海外学会参加の概要

現状が紹介されており、世界の動きの速さを感じられ る場であった。

ITS に関する政策的、技術的動向に関するセッショ ンが多くを占めた一方で、様々な分野の研究者による 学術的な発表も多くなされており、例えば「アリのコ ロニー」から自動運転システムや協調 ITS への示唆を得 る、といった独創的な論文発表が見られた。

(3)テクニカルツアー

本会議では高速道路や港湾施設、交通管制センター などへのテクニカルビジット・テクニカルツアーが多 く開催されており、筆者(萩原)はビクトリア州道路局 (Vicroads)の「スマートワークゾーン(かしこい道路

維持管理)」に関するテクニカルツアーに参加した。 説明によれば、Vicroads では「よりスマートに、よ り安全に、より早く(Smarter. Safer. Sooner.)」を 目標とした道路維持管理を推進しており、信頼性の高 い情報を最新の技術に基づきリアルタイムで提供でき るようなシステムを、費用対効果が良い形で構築する ことをめざしている。

現地では、ドライバーへのよりスマートな情報提供 を可能にする機材として、可搬式の速度表示板(図- 3)や Wi-Fi パケットセンサー(図- 4)を紹介してい た。可搬式の Wi-Fi パケットセンサーは、自動車利用者 のスマートフォン等から Wi-Fi 環境を探索するために発 信される電波(プローブリクエストパケット)から得ら れる機器特有の情報(MAC アドレス)を取得するセン サー機器であり、このセンサーを複数箇所に設置する ことで、設置箇所間の所要時間を計測することができ る。我が国では数年前から実験的な取組が進められつ つある状況である3)が、Vicroads では既に所要時間情 報取得に実用化されているとともに、セッションの議 論の中では、既に多くの国で技術の実装が行われてい る状況にあることが指摘されていた。

3

おわりに

第24回 会 議 は、 カ ナ ダ・モ ント リ オ ー ル に お い て2017年10月29日( 日 )〜11月2日( 木 )の 日 程 で 開 催 さ れ る4)。 会 議 テ ー マ は「Next Generation Integrated Mobility Driving Smart Cities」と設定さ れており4)、活発な議論がなされることが期待される。

図-3 可搬式の速度表示板

図-4 可搬式のWi-Fiパケットセンサー

参考文献

1) 第 23 回 ITS 世界会議ウェブサイト,

http://www.itsworldcongress 2016 .com/ 2) ITS Japan ウェブサイト,

http://www.its-jp.org/

3) 例えば、西田・足立・牧村・森本・上善:Wi-Fi パ ケットセンサーによる交通流動解析,土木計画学 研究発表会,Vol. 49,2014.

参照

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